10月 032013
 

神奈川新聞(カナロコ平成25年10月3日)の記事より引用

地域での防災知識普及の担い手を養成しようと、相模原市は本年度から「さがみはら防災スクール」を開校した。計30時間のカリキュラムを受講、民間の認証資格「防災士」に合格した人を「さがみはら防災マイスター」に認定する仕組みだ。

 スクールは9月29日、中央区の市立けやき会館で始まり、市内各自治会の防災担当者や一般公募の会社員や主婦ら計85人が集まった。

 「震災時、周囲のため、自分のために何ができるかを見つけたい」。そんな動機で受講を申し込んだのは、中央区田名の建築士有泉ひとみさん。初日から、東京大学教授や気象予報士会の派遣講師に「耐震診断と補強」や「公的機関による予警報」「風水害と対策」などをテーマにみっちり学んだ。

 同スクールは、大規模災害に備え、地域の中での自助・共助への意識を醸成したいと本年度から導入。9~12月の6日間に、計23項目(計30時間)のカリキュラムを受講する。市危機管理課は「スポット的に防災講座を開くだけでは知識の普及は難しい。地域に住む人が『防災の伝道師』として、情報を伝えていく方が地域に浸透しやすいのでは」と期待する。

 通り一遍の連続講座に終わらせない工夫として、災害図上訓練(DIG)や避難所運営ゲーム(HUG)、防災マップ作成など将来のマイスターが地元で活動していくことを念頭に、課目を充実させている。

 最終日は、NPO法人「日本防災士機構」が認証する防災士の試験。民間資格のため、特別な権限は付与されないが、習熟後の目安として採用した。

 認定されたマイスターは公表され、市側が自治会や市民団体、学校への講師派遣の橋渡しをする考えだ。

 受講中の有泉さんは「マイスターになって、減災に役立つアイデアを提案したり、考えたりしていきたい」と意気込んでいる。

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