◆ 神奈川新聞の記事 (平成25年8月29日カナロコ)より引用です。
【写真:連携協定の締結式に臨んだ市連の田所会長(左)と加山市長=相模原市役所】
低迷する自治会加入率に歯止めをかけるため、相模原市と市自治会連合会(市連)がタッグを組む。28日には全国政令市で初めて連携協定を締結、9月に「自治会加入促進重点プロジェクト」も立ち上げ、加入率アップ策を展開する。進む高齢化や震災への備えから、「共助」の大切さを訴えていく考えだ。
市連には市内計22の地区自治会連合会があり、さらに計593の単位自治会がある。世帯数ベースの加入率は、87%でピークだった1980年度以降は右肩下がりで、2011年度には60%を割り込んだ。13年度は4月時点で58%。市市民協働推進課の調べでは、調査を実施しない神戸市を除き全国政令市で最低水準だった。
1997年に9%だった相模原市内の高齢者人口は、2013年は21%と高齢化が進む。同課の石井光行課長は「行政がカバーしきれない高齢者の日常を見守ったり、大震災に備えた地域の結束の象徴としても自治会の存在はとても重要」と強調する。
市側は、地域コミュニティーの基盤である自治会の基盤強化を「喫緊の課題」(加山俊夫市長)に位置付け、連携協定の締結準備を進めてきた。「協働による取り組みの目的を明確にし、共有する」「対等な協力関係を形成する」などの基本原則を明文化し、市からの支援や助言を行いやすくするのが狙いという。
協定に基づき、9月にプロジェクトを発足させ、両者のほか民間企業や大学を巻き込んで加入率アップを目指す。例えば、(1)市民が住宅の賃貸契約時に不動産業者から自治会加入を勧めてもらう(2)市内の大学生に自治会活動に加わってもらう-などを想定する。
28日に市役所で協定締結式が行われた。加入率低下について「加入することの直接的な利点に疑問を感じる市民が多い」と指摘する市連の田所昌訓会長(74)は、「地域行事の開催や防犯灯の管理、防災用品の備蓄など自治会が担っている役割があることを丁寧に理解を求めていく」と強調。「加入率にこだわるのではなく、住みよい街のため、住民の共助の意識を高める契機としたい」と話した。
以上、神奈川新聞社カナロコより引用させていただきました。